グラフィックボードとは、パソコンの画面描画を「よりきれいに」「より速く」「より大画面に」処理させる為の拡張ボードです。パソコン内部に増設する基板です。

 このグラフィックボードが搭載されていないパソコンの多くは、メイン基板である「マザーボード」に搭載された「統合型チップセット」というものが画面描画を行なっています。
 これは画面も映すし、音も鳴らすといった具合に、様々な作業をこなす汎用型ですので、能力的には画面を映す専用のグラフィックボードには及びません。
 また、マザーボードに搭載されたものでも、画像処理能力が高いグラフィック専用チップが搭載されたものも一部存在します。しかし、専用のグラフィックボードには及びません。

そこでグラフィックボードの増設です!

【こんな用途にグラフィックボード】
1.パソコンで3D描画の最新ゲームを楽しみたい。
2.パソコンでBlu-Rayを高画質な映像で楽しみたい。
3.地デジチューナーボードを入れてパソコンでテレビを楽しみたい。
4.古い世代のパソコンをワイド画面に対応させたい。
5.2画面とか3画面とか、とにかくパソコンの画面を増やしたい。

 実に様々な用途で役に立つグラフィックボード。残念な事に全てのパソコンでお使いいただけるわけではなく、増設可能なパソコンとそうではないパソコンに分かれます。また、世代によってパソコンに取り付けるためのインターフェースが様々ありますので、我々パワーデポにお手伝いさせてください。
 正確なパソコンの型式、もしくはマザーボードの型式が分かれば、用途に応じて適切な製品をご提案いたします。また、パソコンの形状によっては、インターフェースの規格が合致していても、物理的なスペースの都合で入らないという事も考えられます。電源の容量も確認が必要です。
ちょっと面倒ですが、パソコンを持ち込んでいただければ確実ですよ。

続きは各用途別のご説明となってます。
1.3D描画の最新ゲームを楽しみたい。
 3D描画を主とする最新型のゲームは、このグラフィックボードが「ある」「無し」が、「遊べる」「遊べない」の分かれ道になる事も多く、パソコンでゲームを本格的に楽しむには必需品と言っても過言ではありません。一概にお値段で決まるものでもありませんが、1万円クラスから上位のグラフィックボードであれば、大抵のゲームが動作できると思います。 少しでも快適に、滑らかで美しい描画を楽しむのであれば、3万円前後から上位の製品をオススメします。

2.Blu-Rayで高画質な映像を楽しみたい。
 Blu-Rayで高画質な映像をパソコンで楽しむ為には、グラフィックボード必須と言ってもいいでしょう。出荷時からBlu-Ray対応(搭載)となっているパソコンなら大丈夫ですが、そうでないパソコンでBlu-Ray機能を追加するならば、「CPRM」というものを意識する必要があります。これは著作権保護機能の一種でして、これに対応していないパソコン・グラフィックボードでは原則としてBlu-Ray画質での映像出力が出来ません。ですから、既にCPRM対応済みであるグラフィックボードを増設しなくてはならないのです。

3.地デジチューナーボードを入れてテレビを楽しみたい。
 パソコンで地デジを再生する為には、比較的パソコンの再生能力が高くないといけません。そういった条件に含まれてくるのがグラフィックボードの搭載、もしくは高性能なグラフィックチップの搭載有無。更にそれらがCOPPという著作権保護機能に対応しているかどうかが問われます。デジタル(HDMIやDVI)での出力なら、HDCPという著作権保護機能にも対応が必要です。
 地デジチューナーボードのメーカーでは、ご自身のパソコンが地デジに対応できるかどうかをチェックすることが出来るプログラムを用意しています。それらを用いてテストを行い、グラフィックに問題があるという結果が出たなら、原則としてグラフィックボードを増設しないと地デジはお楽しみ頂く事が出来ないのです。

4.古い世代のパソコンをワイド画面に対応させたい。
 今、市販されているほとんどの液晶モニタは、画面の比率が16:9のワイドモニタです。旧来の四角い画面4:3(画面の縦横比)はほとんど見掛けなくなりました。
 この画面の比率ですが、古いパソコンではワイドモニタの16:9に対応しないものが多く、グラフィックドライバと言われる画面を映す為のプログラムを更新する事で対応するパソコンもありますが、更新ドライバが提供されなかったり、そもそも無理なパソコンのほうが多いのです。
 それなのに市販されているのは16:9がほとんどですから、例えば画面が壊れて買い替えしたいって場合でも、4:3が手に入らない、16:9だと映らない、あるいは16:9でも映るけれど横に画面が間延びしてしまうという状況になります。
 これを解決する為に、グラフィックボードを増設するという方法があります。別段、高画質にしたいとかゲームがしたいという事ではなくても、グラフィックボードを増設することで、一般に市販している安価なモニタが利用可能になるのです。

5.2画面とか3画面とか、とにかく画面を増やしたい。
 グラフィックボードを取り付けるメリットとして、目的は何であれグラフィックボードを取り付けたら、モニタ(画面)の接続端子が2つになるってところ。激安品や旧製品をお買い求めにならない限り、グラフィックボードは2画面出力が可能になるよう作られている製品がほとんどです。2画面出力などの「マルチモニタ」という機能、これはWindows標準で持っている機能です。グラフィックボードのドライバソフトでも勿論対応します。
 早い話が、2画面でパソコンを使いたいならグラフィックボードを増設せよ!って事です。様々な接続方式(PCI-Express,AGP,PCI)でお使いになるパソコンにあった製品を選択できますし、スリム型パソコンで採用されているLow-Profile(ロープロファイル)という幅の狭い規格の製品もあります。大抵のパソコンで2画面出力が出来るのです。
 じゃあ3画面以上は?って話になる訳ですが、それももちろんOK!
その場合はマルチモニタ専用のグラフィックボードを強くオススメします。ちょっと高額ですが、4画面接続をする為に開発されたグラフィックボードなどがあります。普通のグラフィックボードを何枚も挿して使うよりも安定度が違います。
 有名なメーカーはMATROX(マトロックス)という会社。特に業務などで利用するならば安定・安心の製品をオススメします。実際、普通のグラフィックボードを複数利用すると、何かの拍子にうまく映らなくなったりして困った状況になる事があります。っていうか、そういうサポートを何件か診てるんです。不安定だなぁって思うもので・・・